山の頂にいるクジラ

「あら、親父さん。
今日は随分早いのですね?」

「……私の為にお弁当を?
そんな、ちょっとした御使いですからよろしいのに……」

「ええ。最近は依頼も少なくて……この界隈は暇ですよね。
平和なのは、良き事だとは思いますが……
リーダーは『冒険者は退屈で殺せるんだよ』なんて言ってましたね、ふふふ」

「方々に散っているのも、珍しいですがたまには良いでしょう。
こんな時ですもの、羽や蹄や爪やら伸ばすのも良いかと思います。
あ、ツケを貯めている人はいませんよね?
……ええ、それなら。私も安心して御使いに行けます」

「本当に一人で大丈夫か……って。
一週間くらい、もう私達にとっては近場ですよ。
人外排他も無い土地です」

「親父さんも心配なら、ちょっぴりで良いので祈っていてください。
私に聖海のご加護がありますように。」
※**街の魔導師の家まで、魔導書を届けてください。
途中に大河がありそこを渡る必要があります。
呪いや危険な術の記述がないのは確認済みですが、
私が忙しいので代わりにお願いします。
そう私忙しいんで!
教え子用の使い魔100匹作るまでおうち帰れないんで!
報酬は銀貨200枚程度です。
できれば本をぞんざいに扱わない、
丁寧な人にお願いします。
だって、冒険者って粗暴な人のイメージ強くってぇ……