またね!
「どうよ、学校の方は」
「すーっごく楽しいよ。今ねー、学校の皆と船の上にいるの!」
「そうなんだ?
いいね夏って感じで。臨海学校とか?」
「そんな感じ~。クラスメイトも個性的!」
「へぇー。ヤヤが個性的って言うならよっぽどだな」
「どーゆー意味?」
「イヤそのまんまの意味ですけど……
まあいいじゃん、それよか教えてよクラスメイトのこと」
「いいよー、ひとりずつ教えてあげる!櫂くんはねー、泥水飲んでた!」
「ほらもう初手からおかしいじゃねえか!!」
「でも櫂くんはすごいんだよー、皆の事よく見ててねえ、何でもチャレンジするの!」
「泥水もそのチャレンジの一環ってこと?
ドえらいチャレンジャーも居たもんだな……」
「紺くんは魔法が使える!」
「おっと二人目にして雲行きがアヤしいな」
「てくちゃんは科学が使える!」
「科学が使えるって何?
もしかしてこのノリ最後まで続く感じ?」
「二人とも夢に一生懸命でねー、本当に叶えちゃったんだ。
紺くんは魔法を使ったし、てくちゃんは科学で船作ったの~」
「ま、まあ、情熱的な魔法使いと科学者がいるクラスは良いかもね。
魔法……船……?」
「朝ちゃんはね、明るくて、とっても名前が長くて、楽しいの!」
「同列で並ぶその情報はよくわかんないけど……。
ヤヤが楽しいって言う奴はみんな打てば響くような会話の
面白い奴が多いからなあ。その朝ちゃんって子もたぶん陽気な良い子なんだろね」
「本名は長曾我部・リンカーン・朝海ちゃんだよ!」
「マジで長いやん」
「ナナちゃんはね~男子~って言いながら木を200本くらい持ってきてくれる!」
「過去イチ意味不明な情報出てきたな……女子?」
「うん!」
「原木運搬車?」
「女の子だよぉ!!」
「さいで……」
「困った時にぴゅーんって行ってね、すぐ助けてくれるんだから!」
「やっぱ原木運搬車だったりする?」
「女の子だってば!!」
「さいで……」
「あとねえ、メイちゃんは」
「ビームが出ます」
「ビームが」
「そう……出ます……ビーム!」
「そっかあ……」
「光りますっ!」
「そっかあ……」
「波璃くんはすごいんだよ~!いっつも冷静でねー、
フカン?してる感じ~」
「そのクラスの中で冷静でいられるのもう才能でしょ。
俺ここまで聞かされてそのクラス俯瞰できる自信無いよ」
「すうちゃんは……山からやって来た!」
「猩々たちいる?」
「あとすうちゃんは芭蕉を憑依させるの」
「芭蕉を!? 松尾芭蕉を!?」
「あ、山からやって来たと言えばヨコちゃんも野生から来たんだって!
イノシシをねえ、よく頭に乗せてるの」
「それはもう伊之助なのよ」
「直くんはねえ、面白いんだよ!お話してて楽しいし、
言い回しが、えーっと……ケイミョーって奴!」
「軽妙のこと?」
「そうそれ!」
「貴重な人材だなあ……」
「そしてこのクラスにはなんと!アイドルがいますっ!」
「純粋にすごい」
「アイドルの恋愛事情とか聞いちゃった」
「そこらの週刊誌よりすごい」
「浴衣も作ってくれたんだ~!」
「そこらの服飾店よりすごい」
「ボクサーも……います!」
「えー、泥水飲水者、魔法使いと科学者と原木運搬車とビームの出る奴と
アイドルと猩々と芭蕉と……ボクサー?」
「うん!」
「もうわかんねえよそのクラス!!」
「ママもいるんだよ~」
「話のハンドルの切り方メチャクチャすぎるだろ。
ボクサーの後に出されるママなんなの」
「同級生の男の子のママ!」
「あってたわハンドル」
「サトちゃんは写真が上手くて~」
「ふぅ、やっと軌道修正されてきたな」
「あと紺くんのお姉ちゃん」
「同級生なのにお姉ちゃんなの?」
「そうだよ~!」
「軌道がメチャメチャになっていく……」
「リカちゃんは旗を描いてくれたんだ~」
「へえ~。どんな旗?」
「猫ちゃんと虫ちゃん!」
「独特~」
「それからそれから、夏くんはツッコミが得意!」
「いちばんかわいそうだな……同情しちゃうよ俺……」
「どして?」
「胸に手を当てて考えて」
「わかんな~い」
「そっかあ」
「あとねえ、ゴブくんはどこでも寝ちゃう元気な男の子だよ!」
「ゴブ?」
「あだ名がゴブリンくんなの」
「すごいあだ名」
「虹色に……輝くの……!」
「すごい性質」
「最近やっと表面をクリアして、今裏面に挑戦してるの!」
「マリオの話してる?」
「ゴブくんの話だよ?」
「そう……」
「三ツ星シェフもいま~す!」
「一周まわって新しいな。
学園モノ漫画でもここまで各位のポテンシャル尖ってないよ」
「シェフのごはんはおいしくてね~、
中華のフルコース全員に作ってくれたの!」
「すごすぎ」
「スギちゃんは天使で、空を飛んだよ!ふわーって!」
「魔法使いがいるからな……あながち間違いと言えないのが何とも……」
「ホントだよう!
あとね、きらりんは皆の事、ホントによく見てくれてる。
梟くんママに比べたらこっちはパパ!」
「両親揃っちゃったかぁ……」
「パパといえば究くんもかもしれない。
究くんはさりげなーくヤヤ達のこと助けてくれたなあ。
ママ一人、パパ二人!」
「複雑な家庭になっちゃった……」
「モンちゃんはね、モンちゃんはー……
優しいけど、モンちゃんの悩みとかヤヤ聞いてあげられなかったなー」
「なんだ、みんな等身大の男女なんじゃん。
良いクラスメイトに恵まれたな、ヤヤ」
「うん!帰ったらねえ、モンちゃんの悩み事とか!
いっぱい聞いてあげたいな」
「そうしてやれ。他には?」
「輩ちゃん!後輩なの!」
「……? ……えーっと、同級生だよね?
あ、ハテコーって確か留学生も受け入れてるんだよな?
年下なんだ?」
「ううん、ヤヤより誕生日早いから少しお姉ちゃんだよ!」
「後輩なの?」
「後輩だよ!」
「そっかあ」
「パトちゃんは飛び級で来たけどね~9歳の女の子だって!」
「へえ、小さいのに偉いなあ」
「エジプトのファラオなの……」
「なんて?」
「アミちゃんは業者さんで~、いつもお肉を持ってきてくれるんだよ~」
「精肉店出てきたな……」
「アミちゃんは優しいし、あっ、あのねえ!梟くんとねえ!エヘヘ!教えてあげない!」
「いいよもう今ので何となく分かっちゃったよ!
話誤魔化すの下手くそ!」
「ひどーい!
あ、あとね~、フロちゃんは可愛い縦ロールで、お嬢様っぽいの!」
「縦ロールだったらそりゃお嬢様っぽいでしょうよ」
「何とかしてタコ釣らせてあげたかったな~」
「お嬢様じゃなかったかもしれんな……」
「ミナくんは……ミナくんはすごいの!
すっごく可愛くてすっごくカッコイイの!
すごいんだよー!」
「すごいという情報以外何も伝わってこないの逆に凄いよ」
「なんだか悩みがあったみたいだけど、解決したみたい。よかった~」
「そうなんだ、良かったね。
まあそんな賑やかなクラスに居たら悩みなんて些事かもなあ」
「彩くんは……七色になります」
「ゴブくんの系譜じゃん」
「たまにモノクロにもなります」
「ゲームボーイなの?」
「マリちゃんはおかし作ってくれてた~!
ヤヤもちょこーっとつまんだけどね、美味しかった~」
「やっと一番まともそうな情報の子が来た!!
話聞いてるだけで超疲れたが!?
ハテコーなめてた!そのクラスヤベーよ!!」
「でもみんなとってもいい子だよ~!!」
「それは分かるけどぉ……まあいいか。
楽しく過ごしてるようで良かったよ。良かったねハテコー行って」
「うん!」
「ちょっと心配してたんだよなーヤヤのこと。
ほら、中学の最後の方は不安そうにしてたじゃん。
仲いい子できるかなーって」
「うふ、でも心配無用だったでしょ?
二年に進級してもこのとおーりっ!元気にやってるもーん」
「みたいだな、杞憂で済んだ。
ま、臨海学校終わってもその調子なら大丈夫だろ。
また前みたいに連絡するからさ、その後も教えてよ」
「もち!ぬっくんも教えてねえ~」
「はいはい、じゃあまたなヤヤ」
「またね!」