Eno.854 トーリ

いつか、


僕はずっと、自分が歩む道の先が見えないと、そう感じていた。


親がそうなってほしいと願っているから。
ただそれだけで、僕の道の大枠は決められていて。

嫌なんじゃない。
必要だってわかってる。

けれど、何のためなのか、
どこに向かえばいいのか、ずっとわからないまま歩いていた。



でもさ、ようやくわかったんだ。

僕がこの道を歩いてきたのは、
お前と友だちになるためだったんだ、って。



へーきだよ、なんて強がって、ずっと笑っていた。
でもたまに、すごく寂しそうだった。

僕は、そんなお前がちゃんと心の底から笑えるように、
頑張るよ。頑張るからさ。





「絶対に、会いに行くから。
 ……だから、待っててくれよ」

そう呟いて、交換したお守りを、握りしめた。

大丈夫。これから歩むべき道は、もう見えているから。

いつか雨の学校で、また────