帰還
アナウンスが聞こえてくる少し前から、視界に変化が出ていた。
そういえば、これに違和感をまず覚えるべきであった。
私の保有スキル、「記憶付箋」
これは視界の中に付箋が表示されるような形で出現するが、私以外には見えていない。
そしてその真価は「忘れている事を思い出す」事だ。
完全記憶などは「忘れている事」にまず気付かなければならないが、このスキルは「一度でも覚えれば」後は自動で表示され続ける。
得た直後は鬱陶しい事もあったが、調節できるようになったしもう慣れた。
……まぁ、一度これ無しの視界を取り戻すと、若干見え辛くも感じるが。
しかし、これが戻って来た、という事。及びアナウンス。
つまりは帰還の時が近いのだろう。
すなわち、共に島を開拓した面々との、別れである。
致し方ないな。……多少の感傷も含めて。
まぁその代わり、「記憶付箋」が発動している限り、私が彼らを見間違えることは無い。
逆に後ろ姿だけでも、確実に見分ける事が出来る。
あれだけの日々を過ごした。だから忘れる事は無いだろう。
だが一応、彼らの事も別の形で書き出しておく。
万が一にも忘れないように。
アンブルム・スプラウト
青い長髪の男性。終始瞑目していた為目の色は不明。
ただあれは盲目という訳では無く、望んで閉じているようだ。
もしかしたらただの細目なのかもしれない。
高位の天使、との事。
権能等は不明だが、その名がそのままだとするともしや?
ザディウス・エンディア
灰色の髪の男性。白目部分が黒い赤目。記憶喪失者。
漂流したショックで記憶を失ったようだが、どうやら治らなかったようだ。
元の居場所に戻った際に治ると信じるしかない。
どうやら最後の最後で記憶が戻ったようだ
リゼルヴァ・スプラウト
青い三つ編み髪の青年。オレンジ寄りのヘーゼル色の目。
上記アンブルム氏の息子。養子と言っていたか。
後天的に“天使に成った”との事。
養父がいたからか少々無理をする傾向があった。二代目荷物番。
……翼の他に術と言っていたが、天使としての権能か、あるいは人間の時に身に着けた技能か?
神崎肆梛
赤い短髪の男性。赤い目。
名前と「海外の方ばかり」という発言から、日本人だろうか。
どうやらこちらも別世界出身らしいが。
非日常由来の苦労を背負っている可能性がある。
せめて『護符』との連絡ぐらいは橋渡しできれば良かったのだが。
アルフレート・デクセン
刈り込んだ金髪。紫の目。
団長殿。
大変世話になった。開拓の中心人物であり、まぎれもないリーダーである。
生業として開拓を行っていると聞き、出来ればついていきたかった。
……仕事さえなければ同行していただろう。
行く道に、未知と幸いが有らん事を。
紫の髪、紫の目の中性的な……青年?
名前を聞きそびれた。そして、救助船にも乗ってこなかった。
故に彼(?)の名前は分からないままだ。
……独自の手段で脱出しているか、水中でも生存可能な能力を持っていれば、あるいは。
竜の角と尾を持つ……少女?
こちらは時折視界の端に姿を見るのみだった。
一度に4棟の倉庫を建てていたのは見たが。非常に素晴らしい。そして助かった。
同じく名前を聞きそびれた。
……が。
気のせいか。
脱出直前に打ち上げられた花火と、その後、島が沈んでから増えた倉庫。
あれらは、あの少女がやった事のように思うのだ。
そういえば、これに違和感をまず覚えるべきであった。
私の保有スキル、「記憶付箋」
これは視界の中に付箋が表示されるような形で出現するが、私以外には見えていない。
そしてその真価は「忘れている事を思い出す」事だ。
完全記憶などは「忘れている事」にまず気付かなければならないが、このスキルは「一度でも覚えれば」後は自動で表示され続ける。
得た直後は鬱陶しい事もあったが、調節できるようになったしもう慣れた。
……まぁ、一度これ無しの視界を取り戻すと、若干見え辛くも感じるが。
しかし、これが戻って来た、という事。及びアナウンス。
つまりは帰還の時が近いのだろう。
すなわち、共に島を開拓した面々との、別れである。
致し方ないな。……多少の感傷も含めて。
まぁその代わり、「記憶付箋」が発動している限り、私が彼らを見間違えることは無い。
逆に後ろ姿だけでも、確実に見分ける事が出来る。
あれだけの日々を過ごした。だから忘れる事は無いだろう。
だが一応、彼らの事も別の形で書き出しておく。
万が一にも忘れないように。
アンブルム・スプラウト
青い長髪の男性。終始瞑目していた為目の色は不明。
ただあれは盲目という訳では無く、望んで閉じているようだ。
もしかしたらただの細目なのかもしれない。
高位の天使、との事。
権能等は不明だが、その名がそのままだとするともしや?
ザディウス・エンディア
灰色の髪の男性。白目部分が黒い赤目。記憶喪失者。
漂流したショックで記憶を失ったようだが、どうやら治らなかったようだ。
元の居場所に戻った際に治ると信じるしかない。
どうやら最後の最後で記憶が戻ったようだ
リゼルヴァ・スプラウト
青い三つ編み髪の青年。オレンジ寄りのヘーゼル色の目。
上記アンブルム氏の息子。養子と言っていたか。
後天的に“天使に成った”との事。
養父がいたからか少々無理をする傾向があった。二代目荷物番。
……翼の他に術と言っていたが、天使としての権能か、あるいは人間の時に身に着けた技能か?
神崎肆梛
赤い短髪の男性。赤い目。
名前と「海外の方ばかり」という発言から、日本人だろうか。
どうやらこちらも別世界出身らしいが。
非日常由来の苦労を背負っている可能性がある。
せめて『護符』との連絡ぐらいは橋渡しできれば良かったのだが。
アルフレート・デクセン
刈り込んだ金髪。紫の目。
団長殿。
大変世話になった。開拓の中心人物であり、まぎれもないリーダーである。
生業として開拓を行っていると聞き、出来ればついていきたかった。
……仕事さえなければ同行していただろう。
行く道に、未知と幸いが有らん事を。
紫の髪、紫の目の中性的な……青年?
名前を聞きそびれた。そして、救助船にも乗ってこなかった。
故に彼(?)の名前は分からないままだ。
……独自の手段で脱出しているか、水中でも生存可能な能力を持っていれば、あるいは。
竜の角と尾を持つ……少女?
こちらは時折視界の端に姿を見るのみだった。
一度に4棟の倉庫を建てていたのは見たが。非常に素晴らしい。そして助かった。
同じく名前を聞きそびれた。
……が。
気のせいか。
脱出直前に打ち上げられた花火と、その後、島が沈んでから増えた倉庫。
あれらは、あの少女がやった事のように思うのだ。