海の彼方に沈める草葉、潮風追って振り向いて
私たちの乗り越えた大きな危機への、カウンターだったはずのバカンスは。
私たちの乗り越えた小さな危機になって、いま水面の向こうへ姿を消した。
だからといって、大きな何かが変わるわけではなくって……。
沈む夕日に染まりながら、行き先を見つめるあなたを後ろから見てる。
湿った風が時々あなたの長い髪を揺らすのを見ている。
私よりずいぶん厚着な服装は、暑くないのかしらなんて思いながら。
普段はものぐさで、いい加減なことを言って、いざという時に逃げも隠れもするわりに、
島でも海でも手際の良いあなたに口を出す必要もないから……
私はいつも、お水を汲んで、草を編んで、今は荷物をまとめたりなんて出来るのだけれど。
そんな、なんでも一人でできちゃうあなたにこそ。
潮目や風向きに合わせて時々伸ばす、少し擦り切れた指先に、可愛い絆創膏を貼ってあげたい。
季節の色を映した花を、そっと生活に添えてみたい。
要らないかもしれないちょっとした彩りを、押しつけがましく乗っけておきたい。
だって、それが剝がれた時に、枯れた時に、どこか薄れてしまった時に。
私のこと、思い出してくれたら嬉しいでしょう?

なんてそんなの、わざわざ言わないんですけどね。
強く吹いた風に、リボンがなびく。
吹き抜けた風を思わず目で追えば、そこにはもう木々の枝葉を残して沈んだ島の跡。
二人の日々を、海の向こうの秘密にして。いつか遠い日に、また顔を出すのでしょうか?
知らないけれどきっともう、私たちには関係のない話。
もうじき、どこかの港が見える。
追いついてきた日々が、私たちを迎えに来る。
惜しいことはないですよ、だって……何度だって次はやってきますから!
私たちの乗り越えた小さな危機になって、いま水面の向こうへ姿を消した。
だからといって、大きな何かが変わるわけではなくって……。
沈む夕日に染まりながら、行き先を見つめるあなたを後ろから見てる。
湿った風が時々あなたの長い髪を揺らすのを見ている。
私よりずいぶん厚着な服装は、暑くないのかしらなんて思いながら。
普段はものぐさで、いい加減なことを言って、いざという時に逃げも隠れもするわりに、
島でも海でも手際の良いあなたに口を出す必要もないから……
私はいつも、お水を汲んで、草を編んで、今は荷物をまとめたりなんて出来るのだけれど。
そんな、なんでも一人でできちゃうあなたにこそ。
潮目や風向きに合わせて時々伸ばす、少し擦り切れた指先に、可愛い絆創膏を貼ってあげたい。
季節の色を映した花を、そっと生活に添えてみたい。
要らないかもしれないちょっとした彩りを、押しつけがましく乗っけておきたい。
だって、それが剝がれた時に、枯れた時に、どこか薄れてしまった時に。
私のこと、思い出してくれたら嬉しいでしょう?

「天菜さ~ん!デザートのプリンも残ってますよっ」
なんてそんなの、わざわざ言わないんですけどね。
強く吹いた風に、リボンがなびく。
吹き抜けた風を思わず目で追えば、そこにはもう木々の枝葉を残して沈んだ島の跡。
二人の日々を、海の向こうの秘密にして。いつか遠い日に、また顔を出すのでしょうか?
知らないけれどきっともう、私たちには関係のない話。
もうじき、どこかの港が見える。
追いついてきた日々が、私たちを迎えに来る。
惜しいことはないですよ、だって……何度だって次はやってきますから!