Eno.9 神官イメルの日記

神託通信①『稲妻のイメリア』

フォン フォン フォン



「神官、神官よ……
 私の声が聞こえますか」


「あ!じいちゃんの声」



「外では教皇様って呼べと言ったじゃろバカ孫」


「失礼しました教皇様。
 神託通信がつながったのですね?」


「えぇ、神官が受神器を設置してくれたおかげです。
 今そちらはどのような状態ですか?」


「前回の通信の後、私たちは謎の転移事故に巻き込まれ、
 現在は異世界らしき無人島で生活をしています」



「なんと、それは大変でしたね」



「勇者たちも一緒にいますが、全員無事です」


「そうですか!それはよかった」




「あと魔王たちも一緒です」


よくねぇ!!
 なんでそんなんなってんのぉ?」




「どうも同じ転移事故に巻き込まれたらしく……
 この島ではなぜかお互い力が制限されており、
 今はシマの脱出に向けて協力しています」


「なんということだ……
 ……よいですか、神官。
 今からあなたに使命を言い渡します」


「はっ!なんなりと!」




「ことは慎重に進めなければなりません。
この通信が回復したことは誰にも言ってはいけませんよ」



「やだー」


「聞けよぉ」




「もう私も子供ではないので自分で考えて動けます」


「そのセリフ大体子供しか言わないよね」



「あ、そろそろ神託切れそう。
 じゃあまた今度ね教皇様」


「待たんかバカ孫!
 よいか、決して魔族に心を許さず慎重に……」


「サンキューじっちゃん。
 でも大丈夫だよ。
 私は人類の希望、勇者パーティーの神官で……」



「かつて魔王に挑んだ雷の勇者、
 稲妻のイメリアの息子だからね」