神託通信②『旅の目的』

「神官よ。聞こえますか?
昨日の話の続きをしますよ」

「おかけになった神託は
神波の届かない場所にいるか、
神源が入っていないためお繋ぎできませ……」

「こやつ今日も傾きよるわ……
神官よ。あなたは自分の使命を覚えていますか?」

「魔王の討伐と人類の勝利ですね」

「よろしい。
ではその過酷な使命を、
敵と仲良くしていて達成できるのですか?」

「できるんでしょうか?」

「こっちが聞いてるんだが???
無理でしょ。お前そういうの出来ないでしょ」

「できますよ!
今は手を組んでますが、魔王は母イメリアの仇!
情になど流されません」

「できないって。
じいちゃん知ってんだからね」

「きゃあ」

「母の仇とか、滅びた村を魔王領から取り返すとか、
お前はそういう理由で戦える子じゃないでしょ」

「私は知っていますからね。
お前が旅に出た1番の目的は……」

「……」

「メチャいっぱい人助けしたかっただけでしょ」

「💫」

「その並外れた人助け根性が評価され、
年若いお前が勇者の旅に選出されたというのに、
今はそれが足枷になってしまうとは……」

「しかし教皇様。
困ってる人を助けるのはよいことでは」

「相手が魔族なら話は別じゃん!
いいですか神官!
魔王軍との協力体制を、今すぐ解消しなさい!」

「だめー」

「だめなのぉ?」

「この島を出るまでは同盟は維持します。
今はゲンバノハンダンにお任せください」

「魔王軍と協力してるとか
王都にバレたら結構な問題になりそうじゃけど」

「じいちゃんは黙っててくれるでしょ?」

「クソ孫」