神託通信③『サボりではなく』

「神官よ、魔王軍の様子はどうですか?」

「そんなに魔王ちゃんの事を気にするなんて……
もしかして教皇クン、魔王ちゃんのこと……」

「そういうんじゃねーし。
純粋に危機感から聞いてんだよ!」

「いつも通りですね。
魔王も四天王も他の皆さんも。
特に魔王軍で大きな事件は起きていません」

「勇者側はどうですか?」

「聖剣が勇者の2キルを達成しました」

「アチーブメントみたいに言うじゃん。
相変わらずのようですね、勇者殿は」

「例の兆しは現れていませんか?」

「ありえません」

「よいでしょう。
じゃあ、さむらいちゃんやアンちゃんは?」

「教皇様ちっちゃい女の子好きですよね」

「ロ、ロロロロロロリコンちゃうし!
過酷な旅で疲れてないかなって思っただけだし」

「二人ともそんなやわではないですよ。
それにエビがしっかり見ててくれますからね」

「あの妖精族の少女ですか。
幼少時に両親を失くして孤独に成長したあなたが
母の面影を求めて慕っているあの子ですね」

「言い方ひどすぎなぁい?」

「……思い返してみれば、掃除に洗濯、料理に勉学、
子供のころから一人でなんでも出来たあなたが、
ずいぶんと人を頼るようになりましたね」

「私は勇者一行の神官ですからね。
何でも1人で出来るのは当然のことです」

「でも旅に出てからだいぶサボってますよね」

「はい」

「サボってもいいのですか?」

「甘えているのですよ」