神託通信⑤『土地不足』

「……」

「教皇様、そろそろ復活してくれませんか?
さむらいが三十路だったから何だと言うのです」

「べべべべべ別にそれで凹んでたんとちゃうわ!
また食糧難の件で陳情が上がってきていましてね」

「人類の領土が不足してるのが原因で、
田畑から採れる作物が少ないせいですね」

「左様です。
人類の劣勢は今に始まったことではありませんが、
そもそもエゾデスの大地が少なすぎるのです」

「思えば人魔戦争の火種となったのも土地不足からです。
この地に住まう民が永遠に抱え続ける問題でしょう」

「もし仮に我々が魔王を倒したとしても?」

「一時的に人類が救われるのは間違いありません。
しかし魔族の文明は滅ぶでしょう」

「もし私たちが負けたら」

「人類の文明が滅びます」

「もしアンスティも三十路だったら」

「お爺ちゃんが滅びます」

「…………」

「どうかしましたか?」

「いえ、フフフ。
自由研究のネタが面白いとこに着地する予感がしまして」

「……??? 」

「……ねぇ、教皇様」

「はい、どうしました」

「良かったですね、孫が天才で」