Eno.1 勇者の日記

勇者魔物図鑑 LvEX

 


5から飛んだな、と思うだろう。
しかし魔物というのもそれぞれの方法で狩りを行って生きている。
此処から先は環境、地形、時、運、で全てが左右される。
適正というのがなんとも難しい。



【ツノナシキバナシツノツノ】

蒼き森に生息していた陸竜の一種。
想いに影響されて様々な能力を発現する不思議な魔物。鳴き声も不思議だ。
人懐っこいが少し怖がりでびっくりするとすごい速さで逃げていく。
卵は真っ黒で癖があるが、香草とともに食べると美味。
尻尾は甘くてジューシィな肉で、斬られても再生する。

ぴーたんは愛称だ。俺の友達。かわいいだろ。





ゆうしゃたちは にげだした▼
エビが街まで売りに行くのが大変そうだから、ぴーたんに荷物を運んでもらった。
洞窟の暮らしは少しずつ豊かになり、小さな家を作ったり、畑を作った。
が、そんな日々もあっけなく崩壊する。

その日は石がぶつかる音と、鳥の飛ぶ音で起きた。
外にはいろいろな石像が落ちていて、竜のものもあった。

森の木々の間に黒くて大きな塊がいた。
俺を見ていた。
体が動かなかった。

びっくりしているとオイボレに掴まれてぴーたんに繋がれたソリに投げ込まれて……
ちょうど街から帰ってきたエビも一緒に投げ込まれた。

ぴーたんがオイボレを置いて走る。
オイボレの詠唱、古代精霊語が聞こえる。

俺はただエビを庇うように抱えて逃げることしかできなかった。

それから二度と蒼き森に帰ることはできなくなった。
俺は知恵の果実を食べ、揺り籠から追い出されたのだろう。

全てを守れるぐらい、強くなりたかった。




【名もなき目玉の魔獣】

ビホ……蒼き森に現れた古代の魔獣の一種。
無数の触手をもち、その視線に入るだけで魔術や神秘をを無効化し、生き物を石に変えてしまう。
存在そのものが厄災であり、現れればこちらが石にされるか討滅するかの二択。名をつけることすらできない。
一体なにルダーなんだ……