RECORD

Eno.147 <白梟>の記録

賛辞

私の家系は様々な才に秀でた者が多く居るという。
私は医術の才に長けていた。
だから、医者になった。ならざるを得なかった。
初めから決まっていた途。
他の路は無く、それだけしかなかった。

褒められた事など一つもない。
そう在って然るべし。
周りから僻みや妬み交じりの賛辞は受けるが、
本当の意味で褒められた事など一度としてなかった。

私は褒められるに値しない。
当然の事をしているまでなのだから。

しかし、此方に来てからというものやけに他者から褒められる。
どのようにすれば良いか解らない。
謙遜と捉えられるが、事実を述べているだけだ。
褒めてくれている者を貶めようだとか、褒められる事が嫌いだとか。
そのつもりはないのだけれど。

素直に受け止められるには、時間がかかるだろうな。