RECORD

Eno.50 Liber·O·Igreedの記録

 首の結晶が隠しきれなくなる程大きくなってからというもの、引っ掻くクセがついてしまった。
 取れるはずもないし、皮膚との境目に当たって涙が出るほど痛いと言うのに。

 嫌だなって、無意識のうちにも思うようになったみたいだ。

 血でも出てくれたらまだ良いのに、手に残るのは削れてキラキラする結晶だけ。
 自分の細胞が石に変わって剥がれているだけ。

『あまり弄ると正常な細胞まで傷付けるぞ』と注意はされた。それよりも襟の傷みが早くて困ってるって。

 とはいえ、流石に街に出向くのにこれじゃあ目立つから、マフラーをして外出。

 五奈ちゃんだったっけ? 素直で良い子だね。
 駅前で会って、ちょっと気のある話をすれば―― 簡単に落ちた。今度、詐欺に引っ掛からないよう注意したほうがいいんじゃない?

 ホテルにまで行けちゃったよ。あ、シてないから安心して欲しい。休憩だよ。

 僕の結晶を見せて、同情させて。

『君と繋がりたい』


『けど、君の身体が心配だ』


『必要なら、お金は置いていくから』


『僕の為に、子を諦められない?』



 手慣れたものだろ?