RECORD

Eno.311 アムヴィス=シェパーズの記録

わくわくQ&Aのコーナー 甲

回答者:アムヴィス=シェパーズ

「……?質問かい? まあ構わないけど……」




Q.アムヴィスさんは戦うことは好きですか?


「んん……戦うこと自体よりも、やはり見る方が好きかな」

「……この話をするとよく『じゃあ観戦しているだけでいいのでは』
 という話になってしまうんだけど、そうではなくて……」



「間近で表情や動きを、見たい……観察したいんだ」

「その人が命懸けで戦う時の、真剣な表情、動き」

「その様は、観客席から見ることも……できなくはないが。 
 自分が戦闘相手となって立つことで……真正面からよく見れるんだ」

「……あ、えっと。これはたまに言われるんだけど、
 戦闘において痛がっている様や、苦しんでる様が見たいとか、
 そういうものでは全く無いんだ」

「そのようなものは決して……見たくないよ。
 ……見たいという人はいるのか……?信じ難いけど……」



「……こほん、話が逸れたね。続けるよ」

「私は……その中でも、
 戦うことを生業としてる人の戦闘の様を特に見てみたいんだ。
 彼らの動きは、彼らが生きていくために
 一生懸命磨かれてきたものだろう?」

「きっと、その動きは必死で隙がなくて、
 緻密な計算が奥底に為されている。
 側から見るだけでは伝わらないものが、
 真正面に立ち向かうからこそ感じとれるはずだ」



「……と、私は思うんだけど……」

「……」

「あ、いや……何でもないよ」




「……とはいえ。
 ここの人たちはみんな強いからね。
 そんな見ることに集中できる機会はそうそうないな。
 攻撃を回避したりいなすことで精一杯だ」

「うん、だから……私も強くならないとね。
 短剣を振るう身として鍛錬は欠かしてないけど、
 もっと頑張らないとな」

「……あ、鍛錬の成果が目に見えるという点では
 戦うことは楽しい、かもしれないね。
 強くなっているんだと、達成感も感じるな」




Q.アムヴィスさんが最近他に練習していらっしゃる武器はありますか?


「練習してる武器……」

「……フライパンかな?うん、あの調理器具の……」

「この前どうしてその武器を?って
 聞かれたんだよね。
 ……選んでおいてなんだけど、私も何でだろうと少し考えてしまって」

「その時は……
 普段使わない武器だから敢えて試したい、というのと
 ……この子の輝く様を見てみたいからって言ったんだよね」

「今もその考えは変わらないよ。
 まあ、まだまだ練習は必要だけども……」



「……あ、これ。もしかしたら……
 私が他人の戦う様を見たいのと通じるところがあるかもしれないな」

「ある人が武器を手にして、あるいは素手で
 力の限りを尽くして戦う様……」

「それはきっと輝いているはずだと、言え──」



「! あ、いや!

「……すまない、今のはその……
 無かったことにしてもらって構わないかな?」

「急に……大きい声も出してしまったな。
 ……申し訳ない」



*---*

(……今の質問者さんの表情)

(あれはきっと、良くなかった時のものだ。
 ……もしかしたら、少し前の言葉も……)

(……気をつけないと……)