RECORD

Eno.218 ---の記録

【熊の頁】冷たいもの

僕は自分で言うのも何ですが、様々な覚悟と葛藤を経て人を守るために他者の命を斬る覚悟を決めました。
勉強し、鍛錬し、もし殺めるにしてもなるべく苦しめない手法を学ぼうとしました。
ここの闘技場に来たのは、その手法を"犠牲者無く"実践するためであり、自分から見て悪くない結果も得られました。
ですが、この闘技場でそのやり方や考え方は無意味なようです。

闘技者の首が落ちれば熱狂し、
胴が裂けて中が漏れては拍手の嵐。
闘技者の悲鳴や、骨が砕ける音すら此処では合いの手や手拍子のような盛り上げる要素にすぎない。

僕が死に物狂いで避けようとしたもの全てが、
此処では大いに歓迎されている。

この闘技場では、死も痛みも娯楽でしかないと。
頭の底の方に冷たいものが走るのを感じました。


追記: 今日も本部から連絡あり。
AとBとDのルートを把握。
接触時にそちらに誘導するなど利用できると考え、地理的にBのルートを未着手とします。