RECORD
Eno.132 フィコ・エルバの記録
人を送った帰り。海辺に戻って風を浴びる。
溜まり通しのチケットは日々厚みを増していく。
かと言って消化に駆け回る気も起きず、ここ数日は、型の確認と練り直しを日課にしていた。
昨晩より強さを増したよな風に、服と足をとられながらの一服。
合わないね。当たり前。
ゴミ箱目掛けてそれ ――握り潰した紙煙草―― を放れば、筒の縁に当たって中身をばら撒いた。
胸元叩いたって何も出て来やしない。
帰り足、受け取った一通。
事務的な書き出しと割印、内容は『データの収集・分析能力について』
……テンプレかな。良いんですがね。
報告の催促文は気付かぬふり。
定型文を察した通知より同封の厚みに用がある。
12本。並んでいる。
添えられた紙箱に故郷の旗章。
わかっています。私は働きものだ。
忘れてなんかいませんよ。
早朝
人を送った帰り。海辺に戻って風を浴びる。
溜まり通しのチケットは日々厚みを増していく。
かと言って消化に駆け回る気も起きず、ここ数日は、型の確認と練り直しを日課にしていた。
昨晩より強さを増したよな風に、服と足をとられながらの一服。

「……」
ゴミ箱目掛けてそれ ――握り潰した紙煙草―― を放れば、筒の縁に当たって中身をばら撒いた。
胸元叩いたって何も出て来やしない。
帰り足、受け取った一通。
事務的な書き出しと割印、内容は『データの収集・分析能力について』
……テンプレかな。良いんですがね。
報告の催促文は気付かぬふり。
定型文を察した通知より同封の厚みに用がある。
12本。並んでいる。
添えられた紙箱に故郷の旗章。
わかっています。私は働きものだ。
忘れてなんかいませんよ。