RECORD

Eno.50 Liber·O·Igreedの記録

「皮劣化」


「数年前まで主流だった、皮膚を代償に風や空気を操る劣化を持つ魔導クローン。
 仙沼 護という、消防署配属だったクセに仙沼市を火の海にしたとんでもない馬鹿が居たせいで、皮劣化の回収騒ぎが起きた」


「劣化の代償が皮膚なせいもあって、感染症にかかりやすかったり、単純に皮膚の供給が間に合わず出血死したり。
 今では見ることも無くなったなぁ」



「管劣化」


「Type-Bは、血管を代償に爆発的な火力を誇る。
 何でもそこから更に2つのタイプに分かれるらしい。分類多すぎだろ。ウッドカットに来るのは、その買い間違いの奴らばかりだ」


「当然、血管を失うわけだから血の巡りが悪くなるし、血が行かなかった部位は壊死してしまう。
 太い血管だったら一発アウトだな」



「聴劣化」


「僕。正確に言えば“僕ら”。
 聴力を代償に、波を操る。簡単に言うけど、式に表せる波だったら意図的に大きさも長さも強さも変えられちゃう。代わりに必要な数字が分からないといけなくて、計算出来ないと全く使い物にならない」


「劣化で死ぬことは殆ど無い。
 死んだとしても、耳が聴こえなくて事故に巻き込まれたとか、そういう奴」



 これが、魔導クローン。
 正規クローンの、極一部。

 代償によって苦痛も死の近さも別。

 死なないなら良かったね。
 生きる辛さの知らない奴らほど、それを口にする。