RECORD

Eno.50 Liber·O·Igreedの記録

 一向に頭痛が治らない。
 それどころか、酷くなっていく一方な気がする。

 痺れてないのに手が痺れる気がして、不安で呂律が回る事を確認する。
 いつあの酷い状態が来るんじゃないかと、冷や汗が流れる。

『無理に頑張って振舞うのは結果的に良くないとは思うけどね。
 大事な事に誰も気づかずにぶっ倒れるとか最悪だろうし』



 君ってやつは、不意に刺さる言葉を放つものだな。

 どうか居ないでくれ。僕が倒れても、最悪だと思う人が。
 何事もなく、引き摺られるようなこともなく。
 いつもの日常の輪のままで居てくれ。

 嫌われ者が 憎たらしい奴が
 居なくなって清々した 嗤ってしまうくらいに

 それでいい。

 心配されても、きっと僕はその心配を裏切る。
 心配された責任を果たせない。人の想いを無駄にする。
 苦しくなる。


 僕は、誰かをミカゼみたいな目に合わせたくはない。
 合わせたくなくても、着実に石が僕の身体を蝕んでいく。

 魔力石を飲み込み、劣化という特別な力を持ったツケ。

 僕は劣化を使うだけに造られた魔導クローン。
 偶然、劣化が使えなくなっても生き延びただけ。

 しょうがない。仕方ない。諦めた。
 そうじゃなかったら、とっくに死んでただろうな。


 笑ってくれ。

 今日はペンを握る気力すら無い。