RECORD

Eno.58 ミオリッツァの記録

白髪と黄金

「救いの旅を続けていて辛かったことはないのか、だと?」

「お前にしては面白いことを聞くな、マネス。珍しく素直な問いだ」

「独りの巡礼の旅などはな、どこの世界でも辛いものだ」

「そして幸せを知っている者ほど、辛いことは増えていくものだ」

「持てば持つほど、奪われるものが増えていくようにな」

「ただそれも過ぎ去ってしまえば、大抵のことは時が風化させてくれる」

「そんなオレでも辛かったことがあるとすれば、そうさな」




「音のない夜の孤独に、確かな安らぎを感じてしまったことだろうな」