RECORD

Eno.710 ナティルノイア・メイラースの記録

かえりみち

 
「……………、」

みんなでわいわい戦って、ピィとも思いきりやりあって、最高になって。
それで……その、あと。いろいろ、あって。
呆然とテーブルに突っ伏したまま都合15分。
『清掃の時間だよ!』と厨房のばあ様に外へと蹴っ飛ばされて、
とぼとぼ帰路についているのが、今。

……見なくてもわかる。
尻尾も耳も、めちゃくちゃしおれている。
だって、だって、だって、


   『好き』


思い出した瞬間、わっと全身が熱くなった。
道端でウーーーッと唸って屈み込む。
我ながら、奇行だなあとか冷静な部分で思いつつ。
でも、でも、でも、

……突然なんだ、あれ!
わた、私は、わたしは……気持ちを伝えたら迷惑にならないかなとか、
ほんとにいいのかなとか、
ピィはいっつも人のことばっかりだから、とか、
…………それでもがんばって、つたえようって。
サンちゃんに応援してもらって、そうおもった、ばっかり、だった のに……


…………。




あした、どんな顔して会えばいいんだろう…………