RECORD

Eno.809 フレイムスカージの記録

猟師の言葉

へい、何でやすか、こんな時間に。
神官様が、こんなあばら屋に何のご用事でしょ。

へえ、悪魔と、悪魔の使いですって?
見ておりませんよ、そんなもの。
いったい何があったって言うんです?

へえっへっへ、悪魔を焼こうとして?けども使いを呼んで、逃げおおせたと。
そりゃあケッサクだ。……じょ、冗談ですよ。愚弄なんて、そんなそんな。

ええ、神の御威光は、このような辺境もあまねく照らしてくださっております。
しかし悲しいかな、我らの愚かさが、その光を遮っている。
大方悪魔めも、そのような影より生まれたのでしょう。由々しきことです、へっへへ……

…………
……

おい兄ちゃん、聞いたか。
悪いが長くは匿ってやれねえ。夜が明けたら、さっさと出ていくんだな。

旦那さんは、大丈夫だ。言い逃れのできねえ御仁じゃねえ。
朝んなったら、牧場に戻るだろ。

それよりあんた、その馬の扱いはちゃんと覚えてるな?
……そう。そうだ。
早めに売って、足がつかないようにする。
金もすぐには使わないこと。使うんなら、大きい店はやめとけよ。

何、そんな大層な気持ちじゃあねえ。
あたしは神官共が嫌いなんだ。そんで旦那さんは、神官にもあんたにも特別な気持ちはないだろうよ。
あいつはただ、竜が人を呪ったなんて思いたくはねえんだ。
自分の為だよ、兄ちゃん。自分の為なんだ。

だから安心しな。あたしもあいつも、上手くやるさ。