RECORD
Eno.792 ウィンデルの記録
ノートに書き綴られた手紙
外側の人へ。
ヤミーたちの周りの世界は随分と変わりました。
あの時とは違って、世界はとても優しいです。
ご主人様に“掃除”を命じられなくていいし、“片付け”もしなくてもいいんです。
ご主人様の所に帰らなくってもいい。
行きたい所に行ってもいい。
気にかけてくれる人がいる所に行ってもいいんです。
外側の人はご主人様にたくさん酷いことをされたけど、もう幸せになって良いのではないでしょうか。
行きたい所は分かりませんでしたが、友人がヤミーに別の世界へ渡る為の渡航券をくれました。
友人のいる世界に遊びに行っても良いと言ってくれました。
気に入ったのならそこに住んでもいいと言ってくれました。
ヤミーはとても嬉しかったです。
……ねえ、外側の人。
ヤミー、上手に動けるようになったよ。
上手に喋れるようになったよ。
字も書けるように練習したよ。
お腹が空いても我慢したよ。
友達もできたよ。
……ヤミー、頑張ったよ。
貴方が目覚めたら、ヤミーはいつでも貴方に身体を返します。
貴方が望むのなら、ヤミーは貴方の中で永遠に眠ります。
ヤミーは、フラスコの中の人。
生み出されたもの、学習する生命体。
小さなガラス瓶の中で終わるはずだったヤミーを、実験の為に貴方の死体の中に埋め込んだのはご主人様だったけど。
貴方の精神はもう既にぼろぼろになってしまったのをヤミーは知っているけれど。
ヤミーは貴方の記憶の一番奥底に残っていた唯一の希望を叶えられるように、頑張っています。
それまではヤミーがちゃんと貴方を守るから。
だから、早く起きてください。
ヤミーが、嬉しいとか楽しいとか、そういう感情をこれ以上知る前に……、世界に未練を持つ
前に、早く目を覚ましてください。
ヤミーたちの周りの世界は随分と変わりました。
あの時とは違って、世界はとても優しいです。
ご主人様に“掃除”を命じられなくていいし、“片付け”もしなくてもいいんです。
ご主人様の所に帰らなくってもいい。
行きたい所に行ってもいい。
気にかけてくれる人がいる所に行ってもいいんです。
外側の人はご主人様にたくさん酷いことをされたけど、もう幸せになって良いのではないでしょうか。
行きたい所は分かりませんでしたが、友人がヤミーに別の世界へ渡る為の渡航券をくれました。
友人のいる世界に遊びに行っても良いと言ってくれました。
気に入ったのならそこに住んでもいいと言ってくれました。
ヤミーはとても嬉しかったです。
……ねえ、外側の人。
ヤミー、上手に動けるようになったよ。
上手に喋れるようになったよ。
字も書けるように練習したよ。
お腹が空いても我慢したよ。
友達もできたよ。
……ヤミー、頑張ったよ。
貴方が目覚めたら、ヤミーはいつでも貴方に身体を返します。
貴方が望むのなら、ヤミーは貴方の中で永遠に眠ります。
ヤミーは、フラスコの中の人。
生み出されたもの、学習する生命体。
小さなガラス瓶の中で終わるはずだったヤミーを、実験の為に貴方の死体の中に埋め込んだのはご主人様だったけど。
貴方の精神はもう既にぼろぼろになってしまったのをヤミーは知っているけれど。
ヤミーは貴方の記憶の一番奥底に残っていた唯一の希望を叶えられるように、頑張っています。
それまではヤミーがちゃんと貴方を守るから。
だから、早く起きてください。
ヤミーが、嬉しいとか楽しいとか、そういう感情をこれ以上知る前に……、世界に未練を持つ
前に、早く目を覚ましてください。