RECORD
Eno.792 ウィンデルの記録
ある日、静かな部屋の中での出来事
部屋の扉を静かに閉める。
そのまま鍵をかけ、デスクの上に置いたままにしていたノートを手に取りベッドへと腰掛けた。


自分の中にいる外側の人に、いつもみたいに声を掛ける。



これ以上は、いたずらに君を苦しめるだけ。
分かってた。ずっと分かってた。
でも君を手に掛ける勇気がずっと出なかった。
だって、もしかしたら起きてくれるかもしれなかったから。
……起きてほしかったんだ、貴方に。
一緒に居たかったんだ、貴方と。
でも、それはもう叶わない。




そのまま鍵をかけ、デスクの上に置いたままにしていたノートを手に取りベッドへと腰掛けた。

「……もう、君は起きることができないんだね」

「結局ヤミーたち、お喋りどころかふたりとも起きた状態で会うこともできなかったね」
自分の中にいる外側の人に、いつもみたいに声を掛ける。

「……、……ねぇ、フラスコさん。ずっとさ、本当は考えてたんだけど。
今日客観的に見てもらって、やっと決心ついたよ」

「……、……」

「もう、楽になろう?」
これ以上は、いたずらに君を苦しめるだけ。
分かってた。ずっと分かってた。
でも君を手に掛ける勇気がずっと出なかった。
だって、もしかしたら起きてくれるかもしれなかったから。
……起きてほしかったんだ、貴方に。
一緒に居たかったんだ、貴方と。
でも、それはもう叶わない。

「……ありがとう、フラスコさん」

「……」

「……おやすみ」
