RECORD

Eno.330 ユラカイト・イチヤの記録

一輪のムクゲ

「なぁジジイ」





「む?どうしたのかね知一」



「あんた、一回ラムロンに向かったんだよな?」





「あぁ、向かったというよりかは、連れられたが正しいがね……
 …して、それで何用だ?」






「…俺が植えた、ムクゲはあるか?」





「…ふむ、ムクゲか。それはずぅ〜っと持っておるが……どうかしたのかね?」






青褐の彼が、少し恥ずかしそうに答える。






「…渡したい人が出来たんだ」








その様子を見た水浅葱の男がニヤリと笑う。






「…とうとう恋人ができたのか?」













「あぁ待ってくれ冗談じゃ!仲間!!仲間と言いたかっただけだのう!!」












それからは、慌ただしい雰囲気が宿泊所の一室から漂っていた。