RECORD
Eno.330 ユラカイト・イチヤの記録

「あぁ、今度はカーネーションを育てようと思ってるんだ。
ムクゲが安定して育てれるようになったら植えようと決めててさ」

「なんか俺がサボってるみたいな言い方してるけど、ちゃんと面倒見てるからな?
じゃないとあんなムクゲは咲かないぞ」

他愛もない、少しだけの会話の途中で、イチヤが急に黙り込む。
「…どうした?急に黙って。俺の言葉がそんなに刺さっ
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半ば強引に、知一の言葉を遮ってからイチヤが話し出す。
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…正直、そんな事だろうとは思った。
ジジイがいつかここを離れることは前から知っていたし、なんだったら別に気にしてもいなかった。
でもなんでだろうな、いつかいなくなることがわかってても、改めて言われると体って固まるんだな。
「…そうか、あと少ししたらいなくなるんだな。
あんたのこと、あんま好きでもなんでもなかったけどよ、やっぱ寂しいもんだな」
「あんたと共に行動してから…どれくらい経つんだろな……
20年、いや40年くらいか?ワンチャン半世紀とかありえるな。
いつお互い離れてもおかしくないけどよ、あんたが一度死にそうになってからすべてが変わった」
「生きててほしいっていう俺のエゴで、俺の体を差し出して、俺のかわりに動いてもらって。
いつしか、尊敬する人からパートナーに変わっちまった。
こんなことなら、お前は死んだままでも良かったかもしんねぇ」
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鉢植えの手入れ中

「のう知一よ、新しいプランターで何か育てるのかね?」
「あぁ、今度はカーネーションを育てようと思ってるんだ。
ムクゲが安定して育てれるようになったら植えようと決めててさ」

「あっはっは!そうか!よいのよいのう!
綺麗な花を咲かせるよう頑張らないといけないのう!」
「なんか俺がサボってるみたいな言い方してるけど、ちゃんと面倒見てるからな?
じゃないとあんなムクゲは咲かないぞ」

「それもそうだの!これはすまん!
……」
他愛もない、少しだけの会話の途中で、イチヤが急に黙り込む。
「…どうした?急に黙って。俺の言葉がそんなに刺さっ
「俺」
半ば強引に、知一の言葉を遮ってからイチヤが話し出す。
「…そろそろ、ここを離れなければいけない」
…正直、そんな事だろうとは思った。
ジジイがいつかここを離れることは前から知っていたし、なんだったら別に気にしてもいなかった。
でもなんでだろうな、いつかいなくなることがわかってても、改めて言われると体って固まるんだな。
「…そうか、あと少ししたらいなくなるんだな。
あんたのこと、あんま好きでもなんでもなかったけどよ、やっぱ寂しいもんだな」
「あんたと共に行動してから…どれくらい経つんだろな……
20年、いや40年くらいか?ワンチャン半世紀とかありえるな。
いつお互い離れてもおかしくないけどよ、あんたが一度死にそうになってからすべてが変わった」
「生きててほしいっていう俺のエゴで、俺の体を差し出して、俺のかわりに動いてもらって。
いつしか、尊敬する人からパートナーに変わっちまった。
こんなことなら、お前は死んだままでも良かったかもしんねぇ」
「…まあ確かに、そうかもしれないのう。
俺があまりにも無茶をしなければ、命に関わることはなかっただろうし、
何より知一らの恩師のままでいられた」
「だが結局、その後の出来事のおかげで救われたこともあった。
それはアルヴァーディ大公もそうだし、ラムロンの皆のこともそう。
そして、あんた知一のこともそう」

「それは俺が死んでも、な」
8月3日に、ユラカイト・イチヤはフラウィウスを去ります。
今後は、新しくキャラクターを作り、それを永久 知一として動かします。