RECORD

Eno.220 モルドの記録

二人の時間 19

「実は、お友達に男物の服を選んでもらったんです。
 一緒にお洋服を買いに行って、お互いに選んで」

「あら、いいじゃない。どんな服?」

「えへへ、こういうのを……」

(ちゃきっ)

「どうしてブラシを構えるの?」

「いいから。着替えてきて」

「は、はい……」


・ ・ ・

「リボンがきちんと結べていないわ」

「え、ずれてる?」

「もう、結び直し」

「あわわ……」

「髪だって整えなくちゃ」

「え、えっ、うわぁぁぁ」

「こら、どうしておでこを隠すの」

「だ、だって……」

「だってじゃない。腕を下ろしなさい(ぐぐぐ…)」

「いやぁぁぁ(額を隠した手が引きはがされる)」

「背筋も伸ばして(ばしっ)」

「ハゥッ」


・ ・ ・

「……」

「いい」

「……」

「いいわ」

「……あの」

「いいわね」

「どうして僕の周りをぐるぐるするの?」

「いいから……」

「???」


・ ・ ・

「それで、その、……どう?」

「似合ってる。……格好良いわ、とっても」

「や、やった~」

「ふざけたポーズはやめなさい」

「はい」

「ところで、あなたはどんな服をお友達に選んだの?」

「えっと、爽やかなのが似合いそうだから、白いのを」

「ふむふむ」

「格好良くて、兎の耳飾りがついてるやつで……」

「は?」

「み、見落として、気付かなくって……」

「何をしているのよ……」

「でも、それでもいいと言ってもらえましたからぁ」

「お詫びにあなたもつけなさいね」

「え?」

「兎の耳」


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モルド
お友達に格好いい礼服を選んでもらった。
お友達にはうさみみ付きの衣装を選んだ。

マギー
大満足の顧客。はりきって仕上げを施す。
たわけた男にはうさみみの刑を進呈した。