RECORD

Eno.311 アムヴィス=シェパーズの記録

推定帰った後の話

「……っと、只今帰ったよ。叔父さん」



「ああ、エクシア、ベイル君。おかえ……」

「……」

アムヴィス!?

「うん、ただいま。ディティ叔父さん」




「……おほん、お帰りなさい。突然のことでつい大声が……すまない」

「ん、大丈夫。……驚かせてしまったかな、ごめんなさい」

「一応この世界に戻ったときに手紙は送ったんだけど……」

「いや特に気にする必要は戻……?


「おっほん。
 申し訳ないが、君からの手紙は特に見てはいないな……」

「ふむ? じゃあどこかの書類に紛れてしまっているかもしれないね。
 この辺りとか……」

「いや、ここに届いた書類は全て目を通し」

「あ、あったよ。チラシに埋もれてしまっていたみたいだ」

「……本っ当に、申し訳ない……」

「別に大丈夫だよ。
 その様子だとまた仕事抱えてるんだよね?じゃあ仕方ないさ」



「ああ、そうだ。お土産、空いているところに置かせてもらうね」

「そう言ってくれるのはありがたいが……うん、お土産?」

「……随分と、沢山持って帰ってきたな」

「そうかい?
 んん……気づかないうちに買い込んでしまったみたいだね」

「なるほど……そういえば、今度はどこに行ってきたんだ?」

「フラウィウス、という別の世界の方へ行ってきたよ。
 そこは闘技が盛んな場所でね」

「フラウィウス、か……聞いたことな、い……」


「……別の世界!?

「ん?うん。アンネディアにはない場所かな」

「な、何故そんな場所に……というより、一体どうやって……」

「……いや、それは後ほどゆっくり聞こう。
 今聞くと混乱が加速するだけだ……」

「うん……あ、そうだ。お土産話もたくさんあるから、
 友達からお菓子と共に聞いてくれないかな」

「つまみになりそうなものも貰ったんだ。
 勿体なくて、まだ少ししか食べれていないんだけど……」

「……」


「楽しかったんだな、とても」

「うん?」

「ああ、いや……なんだかいつもよりはしゃいでいるように見えたから」

「君が遠征した帰りに土産話を持ってきてくれることは多かったが」

「……今回は、いつも以上に嬉しそうに話しているな、と思ったんだ」

「それは……」



「……そうかもしれないな。すごく楽しかったところであったし」

「沢山の人と会って、多くのことを学んだから」

「うん、きっと……まだワクワクした気持ちが胸に残っているんだ」

「寂しさも少しあるけど……
 それ以上に嬉しい気持ちがあるような、そんな気持ちかもしれないな」


「ああ……そうだったのか。良い旅、だったんだな」

「……君が嬉しそうなら何よりだ」

「……ところでアムヴィス、この鉢は一体……」

「ん、それはカランコエの鉢だよ。
 叔父さんの事務所に飾りたいなと思ったんだが、いいかな?」

「……大切な友人と共に買ったものだったから、
 一番思い出の残る場所に置いておきたいんだ」


「ふむ……」

「それなら特に断る理由もないな。一番日当たりの良いところに置いておこう」

「本当かい?……ふふ、ありがとう。叔父さん」

「……ああ、どういたしまして」



「ああそうだ、エクシアくんとベイルくんはまだ帰ってきてないかな?」

「エクシアとベイル君か?そうだな、あの子達はまだ戻っていないが……」

「そうか……じゃあこれはまだ仕舞っておこうかな」

「それは……ドラゴン?のキーホルダーか?」

「うん、そうだよ。喜んでくれるかと思って」

「これとは別に水族館のチケットもあるんだけど……
 これは誰と一緒に行くかまだ決められていなくてね」

「あ、叔父さんへのお土産もあるよ。
 丈夫なマグカップを持って帰ってきたんだ」

「よくコーヒーを飲んでいるから、
 叔父さんなら使う機会がが多いと思ってね」

「それと──」



「……」

「一瞬で随分と土産だらけの家になってしまったな」

「……ああ、だが。その分、あの子が楽しかったのがよく伝わってくるよ」