RECORD
Eno.280 キアネアの記録

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師と弟子
『師よ、先日はありがとうございました』
『その後体調はいかがですか』
『…………大事ない』
『意識はある』
『……』
『年単位で寝込みそうですか?』
『大事ないと言っただろう』
『隠宅で吸わせてもらったから、一月もあれば起き上がれる』
『……ああ、彼に』
『それで、何の用だ』
『わざわざ安否確認のためだけに連絡を寄越すような性格ではないだろう』
『……何故、助けてくれたんですか』
『感謝はしていますが、
師にはそうまでして私を助ける理由がないはずです』
『お前が私の弟子だからだ』
『人間に紛れて生きていた頃の師に、
“師には自身が絶えた先の未来へ弟子を送り出す義務がある”と教えられた』
『私は師の教えを守るために行動したに過ぎない』
『私はその教えを受けていませんが』
『絶えることが確定している私と違って、お前は絶えるかすら不確定な存在だ』
『そのような存在に絶えた先の未来がある前提の話をするなんて馬鹿らしいだろう』
『そういうものですか』
『少なくとも私の考えではな』
『それで、もう用は済んだのか』
『あ、はい』
『お休み中に失礼しました』
『意識は落としていなかったから構わない』
『……人間たちと、上手くやれ』
『お前の師はこのザマだ。
あまり頼ろうと考えてくれるなよ』
『はい、気をつけます』
『それでは、また』
『そんな機会はないほうがいい』
『さっさと切れ』
『……はい』