RECORD

Eno.182 西森風香の記録

side: 僕と君の、好きなこと

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研究対象:???

開拓予定の惑星にて発見。
過去の文明の遺物? 古代の樹木の化石?
あるいは、特殊な鉱物が、特殊な環境でこのような形に風化したのだろうか?
いくつかサンプルとして採取し、持ち帰って調べてみることにした。

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何回かの試験の結果、未知の素材であることがわかった。
資源としての価値は未知数だが、他の研究所からも協力が得られたからには、
きっと近いうちに有効な利用方法が見つかることだろう。

研究のためにも、もっとサンプルが必要なので、明日にも採取しに行かなくては。
予算が下りれば、解体と運搬のための機材を増やせるのだが……
我々の未来に役立つ発見かも知れないと思うと、今から興奮が抑えきれない。

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解体の予算が下りた。
早速、業者に依頼して、必要な量を各研究所へ運ばなくては。
これから忙しくなるぞ。

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違う
 あれは 違う
   あんなものが 知性体であるはずが

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彼らがしたことを、同じようにした。


 そうしたら、彼らは静かになった。



君がしたことを、同じようにした。


 そうしたら、君は僕を見て、笑顔になった。

 君は、僕を好きだと言う。
 だから僕も、ずっと、君が好きなままでいる。

 君は、最初に会った時から、僕を抱きしめるのが好きだった。
 だから僕も、君を抱き返すのが好きになった。

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「フェルムちゃん、あそびにいこー!」

「うん、行こう! 今日は何して遊ぶ?」

「あのねあのね、いきたいところ、あるの!」

「いいね! 楽しみ!」


概ね無害なものを模倣するならば、その振る舞いも、大凡は無害なものになる。