RECORD

Eno.378 カナリア・クリフォード・ディアの記録

令嬢、贈り物を見る

部屋の中には白外套。
それと、共に出かけた彼から貰った菓子包とは別の、菓子包。

誰から送られたか此方は皆目検討つかず、ただ、それを眺めていて。

ありがたい。嬉しい。
――その気持ちは本物だ。

自分は、ものを贈られるような価値も。
応援されるような人間でも無いのに、もったいなさ過ぎる。
――その気持ちも、本物だ。








自分は。
らしく振る舞えているだろうか。
がっかりなどさせないだろうか。

否、自分はただでさえ何もできないのだから。
そんな日はいつかきっと来る。

けれど、これ以上ディア家の名に、傷をつけないようにしなければ。
――なんて、自分がいる事で、最早手遅れなのだけれど。