RECORD

Eno.50 Liber·O·Igreedの記録

 その日は、雪も降り積もった頃だった。
 いつも通り雪かきに出向いて、からかって吹っ飛ばされて。屋根の雪を降ろして語らって。

 その時から、なんとなく首に違和感があった。内側からチクチクするような痛みが響いて、何度か痛み止めを使った。

 場所が場所だったから、周りには肩こりといって誤魔化せた。
 現実は、石化の前兆だった。

 鏡でその赤紫の石を見つけた時は、目を疑った。見間違いだと思いたかった。

 急性の石化は、抑制剤で抑えられる。
 ただ、定期的に抑制剤を打っているのだから、急性などではない。

 それでも信じたくなくて、倉庫にあった抑制剤を1個取ってきて打ったが、ダメだった。

 確実に死に向かう、慢性の石化だった。

 自分が魔導クローンであることを忘れてた。
 自分はまだ生きられるとどこかで思っていたんだ。

 石化は、その時は服の下だった。隠し通せた。