RECORD
Eno.34 クロンの記録
権利
チッ、スプレンドーレに言われた言葉、まだ頭に残ってやがる。
確かに俺は、アイツのあの言葉を聞いた時、笑顔のアイツを睨みつけ、敵意を顕にした。奴も気付いてたことだろう。私闘を申し込む前に、ここの掟を破って怒りに任せて得物を突きつけていたかも知れなかった。
そんな事して通用するかどうかは分からない。だが、行動を起こすだけなら造作もなかったはずだ。
――じゃあ、なぜしなかったのか?……違う。出来なかっただけだ。
戦う意志を無くした者を、自身の気まぐれにて生を終わらせる…誰にそんな権利があるのか。
奴にはあるのか?……奴の世界の事はわからないが、そんなことが許されているとは考えたくなかった。
なら、俺はどうなんだ?俺には奪う権利はあったのか?あの時の俺は、いくら敵国の占領下だったからと言って、命令だからと言って、これが自分の為だからと、国の為だからと言い聞かせて……。
……奴は言っていた、それぞれ積み上げてきた物がある、と。……積み上げた物…?俺にとってのそれは何だ?襲い来る敵、無抵抗な人間が折り重なった死体の山か?
結局俺も、戦うことでしか価値を見出だせない、悪魔以外の何者でもないのかもな
確かに俺は、アイツのあの言葉を聞いた時、笑顔のアイツを睨みつけ、敵意を顕にした。奴も気付いてたことだろう。私闘を申し込む前に、ここの掟を破って怒りに任せて得物を突きつけていたかも知れなかった。
そんな事して通用するかどうかは分からない。だが、行動を起こすだけなら造作もなかったはずだ。
――じゃあ、なぜしなかったのか?……違う。出来なかっただけだ。
戦う意志を無くした者を、自身の気まぐれにて生を終わらせる…誰にそんな権利があるのか。
奴にはあるのか?……奴の世界の事はわからないが、そんなことが許されているとは考えたくなかった。
なら、俺はどうなんだ?俺には奪う権利はあったのか?あの時の俺は、いくら敵国の占領下だったからと言って、命令だからと言って、これが自分の為だからと、国の為だからと言い聞かせて……。
……奴は言っていた、それぞれ積み上げてきた物がある、と。……積み上げた物…?俺にとってのそれは何だ?襲い来る敵、無抵抗な人間が折り重なった死体の山か?
結局俺も、戦うことでしか価値を見出だせない、悪魔以外の何者でもないのかもな