RECORD

Eno.640 金の男の記録

「鍵を、渡していいときたか」

「残念。 私はやめといたら、って言ったんだが」

「分からんな。
 何のつもりだ」

「さあ、まあでも大した事は出来ないでしょう?」

「大したことはな。
 だが、その気になれば奴は1人ぐらい掻っ攫う事はできる。
 そして、その方がマシだと考えれば、そのまま逃さぬ
だろうよ。
 ……そんな奴と空間を繋げられる、我々の遺物を、
 鍵を他世界の物に渡すなど」

「そ。 じゃあ貴方が警告してあげたら?
 真面目さん」