Eno.210 エルヴィエ

■ 帰ってきた!!

クルーズ船のアルバイトに出てから数日。

遭難したはずの私は、孤児院に帰って来た!!

孤児院のみんなは、私の乗った船が遭難したってニュースで知って、それは心配してくれてたみたい。

孤児院の玄関で立ってる私を見た孤児院の院長さんが、驚いて走ってきてくれた。


あれ?
なんかちょっと照れくさい。


ロンドンの新聞では、遭難したクルーズ船の人は半分ぐらいが助かったって書かれてたみたい。


島に流されて帰って来たのは私だけだったみたいで。
しばらくの間、何人も新聞記者さんが来てたなー。


センセーショナルに新聞の記事に乗ったけど、私の生活はあんまり変わらなかった。
孤児院のスタッフさんと、孤児院の運営団体の偉い人が色々立ち回ってくれたんだってー。


あ。
無人島から連れてきた小鳥さんはね。
ブルーって名前にしたの!!
いや、うん。まあ。
良いじゃん??可愛いじゃん? ブルー。


青い鳥なんて珍しいからって、外で放し飼いにしないようにって言われたよ。
攫われちゃうかもしれないって。


色々あったけど、無事に帰ってこられてよかったー。

同じ無人島に漂流してた、ギムレットさん 影縫さん、くまめちゃん。
それから アクセサリをプレゼントした、 かしこめのとり さん。

皆で記念写真撮ったのは良い思い出!!
写真立てに入れて飾ってあるんだ-!


あ。後ね!
島にいた、かしこめのとりさんは、私と一緒にロンドンに来たの!
島が沈んじゃうから、一緒に来ない?って何となく言ってみたら、私の言葉が分かったみたいに一緒に付いてきたんだよ-!!

ホント賢い鳥だねぇ。

ブルーと良く孤児院中を飛び回ってるけど、島に住んでた小鳥に建物の中って狭くないかな??
まあ怪我しないで元気だし良いかぁ-!




「元気に残りの夏休みも楽しんだよー!」




「ちちちちっ」
(孤児院中をわが物顔で飛び回っている)




これで今回の ただのエルヴィエの冒険はおしまい。
彼女が別の冒険をするのか、それとも別のエルヴィエになってまた別の冒険をするのか。
それはまだ分からない。