Eno.10 エリオ・エリキサ

■ エリオ・エリキサ 無人島生活の記 その4 木の実と草のこと

この島は暑くてのどが乾く……
タライがあれば蒸留器が作れるらしいと教えてもらったけど、タライがない。
しばらくは木の実から水分をとるしかないのかもしれない。
森に入って、食べられるものを探す……自分の体で実験しながら。
成果はあったけど、何回か痛い目もみてしまった。
未開の『島』に分け入ったトレジャーハンターの人たちとか、こういうことをしているのだろうか。
でもここだとなぜか魔法も使えないし、薬もないしで、リスクは段ちがいだ。
もしすぐに死んじゃうような毒をもってるものがあったらと思うと……

とりあえず、わかったことをまとめておこう。
木の実は安心して食べられるのが多いみたい。
酸っぱいのと香りがいいのが、水気が多くて水分補給になる。あとは見た目も食べ心地もパンみたいな実もあった。
草は……ちょっと気をつけたほうがいい。
茎のしっかりした草を食べてみたけど、お腹をこわしてしまいそうだ。
あとは……草の形した刃物みたいなのもある。食べる以外で何かに使えないかな……