Eno.426 柚子澤 零都

■ 第二日目 悪夢と願いと希望

よく寝た
とても気分がいい
調子に乗って一気に釣りしたら全く釣れなくてめちゃくちゃ凹んだ
…少ししたら釣れるようになったが、また釣れなくなった

ヒヤッとしたが配った魚にはまだ余裕があるようだ
とりあえず火、寝床、水、そして食料の確保は済んだ
油断は禁物だが、明日は周辺調査に出てもいいかもしれない
数日生き延びる基盤が出来たら
SOSを送る手段や脱出の検討を始めなくてはいけないだろう

俺は
何も覚えていない
だから、万一帰れなくても……とは考えている
みんなを元の場所に戻したい
一体ここは何処なのか

まるで悪夢のようだ
だけど、この島にいる皆は、悪夢の中でも頼もしく
優しいと思った





ねえ、誰
俺を呼んでいるのは

波の向こうで俺の帰りを待っているのは
誰なんだ