RECORD
Eno.138 桃枝 舞十衣の記録
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幼稚園生の頃のボクは、二人の兄と一緒に公園で秘密基地をつくるのに夢中になっていた。
けれど二人とも幼稚園を卒園すると、一緒に秘密基地で遊ぶことはなくなった。
妹は当時一歳。こうした遊びをするには幼すぎたし、仕方なく一人で秘密基地の管理をしていた。
……
…………
………………
その日も一人で、秘密基地で遊んで過ごしていた。
いつの間にか日が暮れそうになってたから、帰ろうと公園を出ようとしたときに、”それ”はやってきた。

女の人のように見えた。羽織っている外套はぼろぼろで、足にはなにも履いていない。けれど、すごくきれいな顔立ちの人だった。


切羽詰まったように告げる、奇妙な格好をした綺麗な人。
さすがにびっくりしたけれど、どうやら本当に困っているであろう様子のその人を放っておけなかった。
隠れられる場所、と考えて真っ先に思いついたのは先程の秘密基地。
周りに誰もいないことを確認して、秘密基地へと案内した。
当時はあまり不思議に感じなかったけれど、なんだかやけに、ひとけがなかったように思える。
住宅街の中の公園、それも夕方の時間帯だ。帰路についている人は多少なりとも通りがかるはず。
今思うとこの時点で__
けれど二人とも幼稚園を卒園すると、一緒に秘密基地で遊ぶことはなくなった。
妹は当時一歳。こうした遊びをするには幼すぎたし、仕方なく一人で秘密基地の管理をしていた。
……
…………
………………
その日も一人で、秘密基地で遊んで過ごしていた。
いつの間にか日が暮れそうになってたから、帰ろうと公園を出ようとしたときに、”それ”はやってきた。

「すみません、助けてください……!」
女の人のように見えた。羽織っている外套はぼろぼろで、足にはなにも履いていない。けれど、すごくきれいな顔立ちの人だった。

「何が何だかよくわからないんですけど、”こわいひとたち”に追われてて……」

「どこか、隠れられる場所などはありませんか……?」
切羽詰まったように告げる、奇妙な格好をした綺麗な人。
さすがにびっくりしたけれど、どうやら本当に困っているであろう様子のその人を放っておけなかった。
隠れられる場所、と考えて真っ先に思いついたのは先程の秘密基地。
周りに誰もいないことを確認して、秘密基地へと案内した。
当時はあまり不思議に感じなかったけれど、なんだかやけに、ひとけがなかったように思える。
住宅街の中の公園、それも夕方の時間帯だ。帰路についている人は多少なりとも通りがかるはず。
今思うとこの時点で__