
「……ん。ここは……。
……よし、当たりっぽい」
背筋がぞわっとする感覚。それは日常の場から非日常の場に足を踏み入れた時に、毎回感じる感覚。
以前は一週間に一度見つけられれば運が良い
──もしくは運が悪い?──方だった入口も、こっちに来てからはほぼ毎日のように発見出来ている。
その大体は一方通行か或いは極短時間しか通れなくて、もう一度同じ場所を通っても入れない。
まさしく神出鬼没の非日常の入口。
事情をよく知る人達からは「あんまり入り浸るな」って口酸っぱく言われるけども、やっぱり私はこっちの方が落ち着く。

「よっ……とぁ痛っ……」
判読不明な文字が書かれた規制線を飛び越えると同時に、膝に痛みが走る。
先日、奇妙な謎生物に追われた時に擦り剥いた傷だ。
この非日常の世界は、私一人という訳じゃない。
時々、人とすれ違う。中には「人」と言って良いのかよくわからないようなヒトもいる。
ヒトとすら呼べない、動物のようなモノ。挙句意志を持つ無機物など、常識では考えられない存在まで。
多くは無関心、たまに友好的。そして稀に敵対的。
……今日は、敵対的な存在と鉢合わせなければ良いけど。
そんな事を考え、膝をさすり歩きだす。
非日常の場。私が一番落ち着く場所。ただそれだけじゃない。
私は目的を持って、この非日常に足を踏み入れている。

「絶対に、見つけるからね。……える」
今日のひとこと「GW明けの教室にて」

「ゴールデンウィーク、皆さんはどちらに行かれてましたか?」
「私はですね、ちょっと隣の県の某村にある廃校に行ってきましたよ。写真、みますか?」