RECORD

Eno.691 名栗 攻介の記録

中学時代3

指導を受ける中でどうしても苦手な動作がいくつかあった
だから自分の中で改善案を出してコーチに相談したが
提案はすべて拒否された。

「なんで俺の指示通りに動けないんだ」
「お前らは強くなりたくないのか」

そう言いながら部室で殴られる日が何度も続いた。
三年生は試合が終わるとすぐに引退した。
そして、指導に耐え切れなくなった二年生とクラスメイトが一人、また一人と辞めていった。

「やめたのは根性が無いから」
「そんな奴らは元々強くならない」

そう言ってコーチは辞めた人間を見限っていった。

「監督の指示を全てやり切れば強くなれるんやな?」

自分がそう訊ねると監督は、

「根性があれば強くなる」

そう答えた。
それなら…死ぬ気でやってやろうと思った。
それで強くなれるなら構わないし、何より根性なし扱いされることに腹が立っていたのだ。

あのコーチのデカい口を閉じさせる。

残った先輩とクラスメイトで団結して指導に耐えようと誓い合った。


その半年後、部活に残ったのは自分一人になっていた。