RECORD

Eno.41 井綱 采輝梛の記録

私は神秘という物が

『…』

皆の眼から逃れたくて、間借りしている研究室。

つい寝付けなくて起きてしまった。

思い出されたのは、彼女たまき

『…私だって、神秘は…好きじゃない…』

自分はそれ神秘で家族を失った。

だから神秘は、裏の世界になければない物であり、あってはならない代物だ。

…たまに思うんだ、神秘がなかったら私は今は幸せだったんだろうかって。

…それでも、約束だったから。

私とお姉様の、小さな”約束”。

『…目には目を歯には歯を、神秘には神秘を。
…私の神秘で助かる命が、若い子の未来があるなら…私は、とことん使ってやるよ…

…もう、私みたいな子を、増やしてはならないんだ。

その為なら、私は…』

…また、眠りについた。

ずっと、それが私のこれまでの12年間だから。