RECORD
あの日、俺がお前と出会わなかったらどうなってんの?って

「うーっす、今日もお日柄も良く~って何読んでんの?」

「たー坊にはまだ早い本ですよ、貴方はトラブリュでも目を背けてしまう初心ですから」

「んなことねーよ!ギャンツの大阪編で女型の宇宙人とばっこりハメてても俺は全然いけるね」

「異種強姦モノですか、鬼畜め」

「で、実際のとこなにそれ、・・・多元宇宙論?」

「ええ、分かりやすく言えばマーブル映画のアレです」

「ほーん、んなもん急に読みだしてまたどしたの」

「私は別にいつも漫画や映画を見てるわけじゃないですよ。貴方と違って。」

「失礼な奴だな、三国志やバーシーの遼太郎の本は読むわ」

「ゲームの派生じゃないですか。でも、もしかしたらこの本の理屈通りなら、勤勉で品行方正な貴方も存在するかもしれませんね」

「想像できねえなあ」

「確かにこれはあまりにも前提が根本から離れてますね、もう少しあり得そうな『もしも』なら、私と貴方が会わなかった世界」

「私の体が病弱じゃなかったら、貴方が友人と大馬鹿な夏休みの実験をしてあの病院に入院しなかったら。」

「悲しい事言うなよ、そりゃあオメエが健康だったら良いにきまってるけどよ。」

「だからもしもの話ですよ、実際哲学に両足突っ込んでるように私は思えますねこの理論」

「でも、もしも貴方が私に出会わなくても。きっと貴方は他の誰かを好きになり、その人の為なら国家転覆くらいやってやると言って。実際にしでかしてしまうんでしょうね。」

「褒められてるのかどうなんおかわからねえなあ。つーか俺そんなことお前に言ったっけ?」

「貴方のSNSのストーリー動画のポエムに書いてありましたよ?」

「は?!なんで知ってんの?!」

「ふっふっふ私は何でも知っている」

「教えてない裏垢のほうじゃねえかよ!どうやって知った!言え!」

「白く儚いあの子に笑っていて欲しくていつも頭を悩ませるー」

「やめろーーーーーー!」

「私は別に貴方の中でどんな妄想をされてても構いませんよ?出演料10万円はいただきますけど」

「ガメツイなおい」

「凍てつく波動をポエムで飛ばしてくるのは無法ですからね。100年の恋の魔法も解除されてしまいます」

「バカ!おめえその時はまた俺がバフかけ直してやるよ」

「うわっちょっと上手く言ってやった感がムカつく。デバフですよ。ペッ」

「わかった、俺のガラスの心はもうボロボロだ。やめろ。俺を当分そのネタで弄っても良いがサシの時以外やめろ、絶対だぞ?」

「ダメージカットですか、たー坊にしては賢しくなりましたね。いいでしょう、二人だけの秘密にしておいてあげましょう」