RECORD

Eno.340 月待 よすがの記録

無題

『メッセージを受信しました。』



「……、……」


連休中、思ったよりも早く起きてしまってスマホの画面を見た。
一年ほど会っていない父親からSURFが着ていてただ一言、『誕生日おめでとう』と。

なんだか二度寝する気にもならなくて、スタンプひとつ送信してそれで終わり。
……5月5日。そういえば、17歳になっていたらしい。

僕の誕生日は祝日で、休みの父とプレゼントを買いにいく。
世間はゴールデンウィーク真っただ中で、ソフトクリームを買ってもらって休憩した。
予約していた誕生日ケーキを買って帰って、夜は母の作った大好きなハンバーグを食べるのが好きだった。
何処にでもある、よくある誕生日だ。
……流石に今はもう17歳。楽しみにする歳でもなくなったというのが一番の理由。それ以上でも、それ以下でもないのだろう。

それでも、もう既に顔も覚えていない父親は自分の誕生日を覚えていて、なんとなくだけど ため息が出た。
――多分、僕は人に興味が無い。
これはどちらかと言えば 自分に が正しいけれど、客観的にはそれが一番適している。
そこに悲観することもこれ以上努力することも無いのだから、それこそ興味が無いのだろう。
どちらかといえば、誕生日よりも休日が嬉しいし。

知り合いからのメッセージにも返信したらWaveDで適当にポストして、僕の誕生日はこれでおわり。
顔を洗って、それから『月待よすが』を始める。