RECORD

Eno.263 道祖田 るねの記録

微々

 

 
雨の降る音。寝苦しい夜。
熱が出た時のような、身体に柔らかい布が纏わりついたような。
微睡の中、確かに見たんだ。

あの日の──俺が神秘に触れる事になった日の、悪夢。

俺を縛って逃がさないように。
アレに捕まった、あの日の事。

怖くなって飛び起きて、それから寮の外に裸足で出て行った。
雨に濡れてもいい、この気持ち悪さを洗い流して欲しくて。

そう た、

金の瞳が、おれをみていて、それから、


 

 
『おいで』
 



 
『私の』
 



 
嫌だ、来ないで。
 



 
『宇宙』
 



 
まあ、俺が居なくても。
 



 
部屋の片付け、しておけば良かったな。
 



 
これは、少し先の話。