RECORD
Eno.83 大御門 錦慈の記録
知識をつければ叶えられる願いが増えるはずだから
可能な限り知識を頭の中に叩き込んだ
神秘や奇跡のような力がなくたって
この世界で起こることは
この世界の知識で解決できるはずだと思った
勉強自体は好きでも嫌いでもなかったけれど
いつかこの時間が誰かの助けになるかもしれないと思えば
何時間だって本に向き合っていられた

誰かに心配させるような身体ではいけないと思った
助けようとしてくれる存在が己よりもか弱そうだと
きっと縋る気も湧かなくなってしまうと思った
24時間しかない短い時の中でなんとか時間を削り出して
毎日走るようにしていた
運動自体は好きでも嫌いでもなかったけれど
体力があることで叶えられる願いも増えたから
どんなに息が苦しくても走り続けることができた

もっと、僕にできることを積み重ねていこう
もっと、僕にできることを積み重ねていかなくちゃいけない
もっと、僕にできることを積み重ねていったらきっと何時かは
もっと、僕にできることを積み重ねていった先で僕は








無題
知識をつければ叶えられる願いが増えるはずだから
可能な限り知識を頭の中に叩き込んだ
神秘や奇跡のような力がなくたって
この世界で起こることは
この世界の知識で解決できるはずだと思った
勉強自体は好きでも嫌いでもなかったけれど
いつかこの時間が誰かの助けになるかもしれないと思えば
何時間だって本に向き合っていられた

誰かに心配させるような身体ではいけないと思った
助けようとしてくれる存在が己よりもか弱そうだと
きっと縋る気も湧かなくなってしまうと思った
24時間しかない短い時の中でなんとか時間を削り出して
毎日走るようにしていた
運動自体は好きでも嫌いでもなかったけれど
体力があることで叶えられる願いも増えたから
どんなに息が苦しくても走り続けることができた

もっと、僕にできることを積み重ねていこう
もっと、僕にできることを積み重ねていかなくちゃいけない
もっと、僕にできることを積み重ねていったらきっと何時かは
もっと、僕にできることを積み重ねていった先で僕は

「…………。」

「僕のことなら大丈夫だよ」

「言ったでしょ、好きでやってるんだって。
やりたくてやってることなんだ、全部。」

「人間である僕はできることをできるだけやらないといけないんだ。」

「こうでもしないと神様なんて務まらなくてさ。」

「……ああ、でもこのことは全部内緒にしてくれるかな?」

「"みんな"の夢を、壊しちゃうかもしれないからね。」

「うちの人たちは僕のことを特別に思いたいみたいだから。」

「特別なフリをちゃんとしてあげたいんだ。」