RECORD

Eno.263 道祖田 るねの記録

霏々

 
夜の雨は苦手だ。
星空が見えなくなるから。
真っ暗で、何も見えなくて。

あの日も雨で、夜遅かった。
窓から見えた黒いアイツが気になって。
こっそり家から抜け出して、側に行った。

『一緒に行こう』



「嫌だよ」



『駄目。一緒においで』



好奇心は猫をも殺す。

気付いた時には腕に黒いのが巻き付いて。

腕が壊れる音がした。
俺の好奇心も、探究心も、一緒に壊れたような気がした。

あれからだ。
あれから、こんな風になってしまった・・・・・・・・・・・・

「見られても良いって言ったけど…」



巻き込んだら駄目だから、見られなくて良かったのかも。
まあ、アイツの事だからどうでもいいと思ってるだろうけど。