RECORD

Eno.367 日上 晴の記録

5月31日

噂のイベントに行った。
誘った奴なんていないから、ひとりで行った。

イベントとなると、人が集まる。
誰かと一緒に見て回って、飯を食って、体験をいっぱいして。
運営する側も、楽しんでもらうために何ヵ月も前から話し合いしてはあれこれ試作して。きっと、夜遅くまでやっていたりするんだろうな。

こういうイベントって、どこを切り取っても楽しい雰囲気で、思い出をたくさん作っている。
楽しそうで何よりで、いつか体験してみたいことばかりで…憧れでもあった。


今の俺には、縁遠いものだ。
俺は、としてこの舞台に立つことなんて出来ない。
いや、許されないと思う。
俺はずっとてるを演じているから、はるとして楽しむことなんて出来ないだろうから。

この嘘がいつかバレた時、きっとあぁやって心の底から楽しむことなんて許してくれないと思う。
だからこうやってはるは舞台袖から青春劇を観ていることしか出来なくて、てる偽って学校生活という舞台の上で演じている。

そうでもしないと、普通の学校生活なんて送れないから。


…なんだか、息が詰まるようで、ずっと首を絞められている感覚がする。

あそこに立つ資格はない、と言われているようだ。