RECORD
Eno.279 葦原奏翔の記録
16:親友の好き【葦原奏翔】
6月から始まるふな祭り
その祭りに参加したかったので優希を誘う事にした
着物は古着屋
此方のほうが彼奴も気兼ねなくと
彼奴は本当の好きを言い出せなかった、母親に否定され壊されたから
だからそれを否定してやりたかった
もう何もない、何も出来ない、居もしない毒親如きにこれ以上、俺の親友が苦しむ事が腹立たしかったからな 其奴が積み上げてきたものや鎖は全て排除してやらねば俺の気が済まないし親友の人生において邪魔だからな
まあ、そんな事を親友に言えるわけもないので
恐怖で竦む彼奴を宥めつつ自分の意思で着物を選んでもらった
……荒治療な気もしたが、結果は確り自分の意思で選べて自らを無意識に縛る鎖が壊せたようだ
漸く言えたようで何より
俺も彼奴に好きなもの演奏を胸張って見せれる様に練習をもっと頑張ろうと思った
其れが勇気を出して好きを言い出すことの出来た彼奴に報いたいからな
……大好きと言われたが、うむ
俺もだな、親愛…だよな?
彼が今まで彼女に向けてきた愛は果たして親愛だけだったのだろうか―――無意識で、無自覚な彼はまだ其れに気付いていない
【葦原奏翔】
その祭りに参加したかったので優希を誘う事にした
着物は古着屋
此方のほうが彼奴も気兼ねなくと
彼奴は本当の好きを言い出せなかった、母親に否定され壊されたから
だからそれを否定してやりたかった
もう何もない、何も出来ない、居もしない毒親如きにこれ以上、俺の親友が苦しむ事が腹立たしかったからな 其奴が積み上げてきたものや鎖は全て排除してやらねば俺の気が済まないし親友の人生において邪魔だからな
まあ、そんな事を親友に言えるわけもないので
恐怖で竦む彼奴を宥めつつ自分の意思で着物を選んでもらった
……荒治療な気もしたが、結果は確り自分の意思で選べて自らを無意識に縛る鎖が壊せたようだ
漸く言えたようで何より
俺も彼奴に好きなもの演奏を胸張って見せれる様に練習をもっと頑張ろうと思った
其れが勇気を出して好きを言い出すことの出来た彼奴に報いたいからな
……大好きと言われたが、うむ
俺もだな、親愛…だよな?
彼が今まで彼女に向けてきた愛は果たして親愛だけだったのだろうか―――無意識で、無自覚な彼はまだ其れに気付いていない
【葦原奏翔】