RECORD
Eno.1 梟院 七七七の記録
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いつかぶりに、迷い込んだ。偽物の世界。
あるいは本物があちらか、今は哲学の講義ではないのでこれは置いておく。
本物には存在しない、アミューズタチカワのシャッター街。
ふと、狭い道。酔っ払いとヤンキーのようなもの。
もの、と形容したのは実態を知らぬから。
本物なのかもしれないし。
︙
にじり寄ってくる、男たち。
︙
最低限の武術っていうのは学んではいるのだ。
周りの友達は私のことを心配ばかりしているけれど、
梟院は博徒の家系である。
それが何も知らないなんて、そんなことはないとも。
攻防の応酬、というには稚拙なものだ。
成人男性相当の膂力を受け流し続ける、だとか、
避け続ける、っていうのはこの女には無理な話。
型があってもおざなりであるし、
肉体も当然貧弱なものであるから……
︙
何人もの相手というのは無理な話だ。逃げ出そうにももう手遅れだろう。
ため息一つ。ため息で済む問題でもないのだが。
そんな時。男女のペアがーー多分あれはたまたま同時に来ただけだがーー、
私に声をかけた。
ちょうど二人目のヤンキーを何とか昏倒させた時であった。
どうも他の連中はまとめて薙ぎ倒したらしい。
私が苦戦してる間に?
お疲れ様、と二人は言う。
知らぬ話だ。自分は絡まれただけであるから。
まるで業務のような……いや、業務かな。機関に従属するのならば。
︙
︙
まっことその通りだろう。
庇護下に入る、何らかの力をつける、逃げ回る。
いくらなんでも出足が遅すぎ、そして最悪の選択を取ったと自負できる。
︙
もしも、だ。
助けが入らず、多勢に無勢、
成人男性相当であろう連中に囲まれたとしたら。
いや、しかし、自分は子どもでーー
という説こそを最近の友人は否定した。
冷静に考えると怖気が走る話である。
連中が言うところの"裏"の恐ろしさ、か。
かといって、他言無用であればこの恐ろしさは誰に語るべきなのか?
身を守るために、物事を語るために。
信頼できるかどうかいまだわからぬ場所に背中を預ける?
私が何を求めてるかって、
言語化すれば、『信頼のおける友人との相互互助』だとか、
そういうものになるのだろうか。
それが困難なことは想像に難くない。
たまたま同じような境遇である必要があるのだから。
ヤンキーゴーホーム!
Eno.137様、Eno.94様の発言を引用させて頂いています
いつかぶりに、迷い込んだ。偽物の世界。
あるいは本物があちらか、今は哲学の講義ではないのでこれは置いておく。
本物には存在しない、アミューズタチカワのシャッター街。
ふと、狭い道。酔っ払いとヤンキーのようなもの。
もの、と形容したのは実態を知らぬから。
本物なのかもしれないし。
「ううむ」
左右を見る。
これはなかなか治安が悪い……
ああ、なるほど。裏ってそういうわけかい?
にじり寄ってくる、男たち。
「でえい!!」
家系が家系である。
護身術を持たぬわけではないーー
使うかはともかくとして。
しかし大人の体格に通じるかっていうのはまた別でーー
最低限の武術っていうのは学んではいるのだ。
周りの友達は私のことを心配ばかりしているけれど、
梟院は博徒の家系である。
それが何も知らないなんて、そんなことはないとも。
攻防の応酬、というには稚拙なものだ。
成人男性相当の膂力を受け流し続ける、だとか、
避け続ける、っていうのはこの女には無理な話。
型があってもおざなりであるし、
肉体も当然貧弱なものであるから……
「ハァ……」
多いな、数が、もう、本当に、
酔っ払い一人引き倒すだけで手が痛い。
何人もの相手というのは無理な話だ。逃げ出そうにももう手遅れだろう。
ため息一つ。ため息で済む問題でもないのだが。
そんな時。男女のペアがーー多分あれはたまたま同時に来ただけだがーー、
私に声をかけた。
ちょうど二人目のヤンキーを何とか昏倒させた時であった。
どうも他の連中はまとめて薙ぎ倒したらしい。
私が苦戦してる間に?
お疲れ様、と二人は言う。
知らぬ話だ。自分は絡まれただけであるから。
まるで業務のような……いや、業務かな。機関に従属するのならば。
梟院さんの返答に、ふぅむ、と考えて
「……ここに現れるモノ相手に、苦戦するのであれば
こちら側に迷い込むのは、危険
より、身を守る手段、見つけるか。どこかの機関に保護を求める、か。決めた方が、安全」
「まだ日が浅いなら早めにどこかの機関に所属したほうがいいかもねぇ……っていっても知り合いがいないと結局一人行動にはなっちゃうんだけど。
周りに誰もいなかったら逃げちゃうのもいいと思うわ!危ないもの。私も単独でいる人を見つけたらできるだけお手伝いしたいんだけどね」
まっことその通りだろう。
庇護下に入る、何らかの力をつける、逃げ回る。
いくらなんでも出足が遅すぎ、そして最悪の選択を取ったと自負できる。
「知り合い……」
そもそもこんなところに付き合ってくれるような、
いや、……そもそもここでの知り合いを作らねばならないのか?
一般的に言って、
ここに降り立つような『素質』を持つ人間っていうのは、
そんなにいやしないだろう。数自体は多い、けれども。
初期に各機関を見回っていたころを思い出した。
女性のほうが実は知己なんてことは知る由もないわけで。
「ま、まあ。逃げてもいいならそうしたほうが、いいな。
人(?)を叩くのも気が引ける」
もしも、だ。
助けが入らず、多勢に無勢、
成人男性相当であろう連中に囲まれたとしたら。
いや、しかし、自分は子どもでーー
という説こそを最近の友人は否定した。
冷静に考えると怖気が走る話である。
連中が言うところの"裏"の恐ろしさ、か。
かといって、他言無用であればこの恐ろしさは誰に語るべきなのか?
身を守るために、物事を語るために。
信頼できるかどうかいまだわからぬ場所に背中を預ける?
私が何を求めてるかって、
言語化すれば、『信頼のおける友人との相互互助』だとか、
そういうものになるのだろうか。
それが困難なことは想像に難くない。
たまたま同じような境遇である必要があるのだから。
……別に、もう迷わなきゃいいんだろ……

