RECORD

Eno.339 陽下 月喰の記録

燃えた紙片

白夜の夜。
きらびやかな不夜城。
永遠に在り続けるお家。
海の上に浮かぶ船。

美しい光景と温かな温度。柔らかな人の声。
そういうものが、好きでした。

現実はいいことも悪いこともあると知っていました。
自分が、普遍的な彼らから少し外れているとわかっていました。
でもそんなものは思春期のちょっとした麻疹のように、気になるだけで、
違っていてもいいのだと、受け入れて生きていけると信じていました。

永遠は、ありません。
存在していたとしても、私には観測できないでしょう。
そこまでの能を、人間である私は兼ね備えていないのです。
出会いがあれば別れがあり、変わらないものはないとわかっていました。

それでも、いつか終わると、わかっていても、
だから、終わってもいいや、なんて、

そんなこと、思えるわけがなかったのです。