RECORD

Eno.293 唐回空音の記録

0 [Red End]




……はい、私が思い出せる中で一番最初は、赤い景色です。

真っ赤に照らされた廊下。学校みたいな、病院みたいな、ビルみたいな………はい。

それで、そこに人がいたんです。みんなその人に向かって走って追い始めて……みんなの中のひとりに、「お前も追いかけろ」って言われて、私も走りました。

私はわけも分からないまま走って、それで追いついた頃にはもう先頭のみんながもう追いついていて、それで、それで………

[インタビュー対象が体調を崩したため、数分の休憩を挟む]

……ごめんなさい。ありがとうございます……で、いいんですよね…お礼の言葉は……?

はい、ごめんなさい。最初に伝えた通りです。

それで、私はそんなことしたくなくて、追いかけはするけど追いつかないようにして。

でも、ある時に真面目にやってないことを見抜かれて、先頭を走らされたんです。

私はもう嫌で、嫌で仕方がなくて……その時に、はい、あの調査の人達に助けられました。

そのまま私と追いかけてた人間さんは保護されて、それで、色々あって……はい。

……え?やりたいこと、ですか?それは………


………あ。

アニメってのあるじゃないですか。朝の8時半からやってる、女の子が変身して戦うやつ。

私、女の子の声をやりたいです。

……それ!その、声優ってやつをやりたいです。

追いかけてあんなことをするんじゃなくて、何かでみんなを楽しませたいんです。

あの女の子達のこえになりたいんです。


[アザーサイドコロニスト保管のインタビュー記録より抜粋]