RECORD

Eno.1066 水底しずねの記録

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寝ている時に見る夢って、きっと深い海に似ている。
摩訶不思議で、確かにそこにあるのに掴みどころがなくて、自らの手で変えようのない無機質さ。
現実から非現実へと私をさらっていく波の果てにある、絶対の空間だ。

夢という水の中は、奇妙に混沌として騒がしいのだろうか。
それとも、音も光さえも通さない静寂(しじま)だけが満ちている?
覚めてしまってからは、ほとんど何も覚えていなくて。

其処に囚われては、二度と戻れるはずも無いのだけど。
覚めない夢があるならば、それはどんな感覚なのだろうか。